*Expertでの評価です。*
ざっくり概要
トラヴィスのねーちゃん。
状態異常をトリガーにした連撃と強烈な全体デバフ持ちの万能型。雑に強いし連携させるともっと強い枠。
ユニット評価
攻防両面で非常に強力なユニット。
攻撃面ではデッドスピニングによる列攻撃&気絶付与が単純に扱いやすく、状態異常の敵へのダメージ二倍も狙える。行動速度Bなので、多くの敵に先んじて気絶を付与して味方の被害を減らせる。攻撃対象のAPをマイナス1するカーネイジも、先手を取りやすいステータスと噛み合っている。
それに加えてパッシブスキルのブラッドチェイスが、あまりにも盛りすぎな性能。普通のチェイス系が威力係数75なところ、ブラッドチェイスは威力係数100とこれだけでも上位互換なうえに、与えたダメージの50%ぶんHPを自己回復して、そのうえさらに相手が状態異常ならPPが1回復して次のブラッドチェイス発動が可能になる。ぶっちゃけブラッドチェイスだけでも一軍起用に足る唯一性があるが、これだけでは終わらない。
戦闘開始時の敵全体デバフの隻眼の戦姫が、洒落にならないエグさを誇る。「敵全体の攻撃力-20%して行動速度-10」と数字だけ見れば弱そうに見えるが、舐めてはいけない。試しにベレンガリア加入直後に挑めるフリークエスト「古代の魔法陣 初級2(敵レベル10)」の敵を見てみると……
- マーセナリーの物理攻撃は36でメガスラッシュの威力係数150,行動速度8→デバフにより物理攻撃28の威力係数150、行動速度1へダウン
- ウィザードの魔法攻撃は30でファイアーボールの威力係数120相当、行動速度9→デバフにより魔法攻撃24の威力係数120、行動速度1へダウン
- ハンターの物理攻撃は25でダブルショットの威力係数は70、行動速度16→デバフにより物理攻撃20の威力係数70、行動速度6へダウン
- ワイバーンナイトの物理攻撃は31でフォールスラストの威力係数は100(騎馬にプラス50)、行動速度18→デバフにより物理攻撃24の騎馬への威力係数150、行動速度8へダウン
これらから、実ダメージの減少幅を求めると、
- マーセナリー ……12ポイント
- ウィザード ……7ポイント
- ハンター ……5ポイント。フラウのような飛行ユニットは10ポイント
- ワイバーンナイト ……地上ユニットは7ポイント。クライブ・アデルのような騎馬ユニットはスキル自体の特攻と兵種による特攻も合わせると21ポイント。
と、凄まじいダメージ減少となる。
効果が大きすぎるワイバーンナイトを抜いても、相手が3ユニットなら総ダメージの減少は15~36と、防御面での貢献度は実は下手なタンクよりも高い。
ちなみに、レベル12で青銅の盾装備のクライブの物理防御は17でHP38なので、普通ならワイバーンナイトから42ダメージを食らって一撃死するところを、21ダメージへと約半減して生存できる。ドラケンガルドにて逆風にさらされる騎馬ユニットの、心強い味方となる。
また、行動速度デバフも忘れてはならない。前述のとおり、マーセナリーとウィザードは行動速度たったの1。ハンターとワイバーンナイトも行動速度10以下となる。参考までに、レベル13オーシュの行動速度が11、レベル10ロルフの行動速度が16、レベル11ホドリックですら行動速度6。つまり、なんと敵全体がオーシュ~ホドリックの中間くらいの行動速度になるのだ。こうなってしまえば、相手に行動させる前にひたすら攻撃をぶつけ続けることで一方的な殲滅が可能となるレベルである。
相手の行動前に鬼の連撃で頭数を減らし、生き残った敵の攻撃も圧倒的な攻撃デバフでどこ吹く風。割と冗談抜きで、単騎で戦局を変えうる能力を持つ。
残念なポイントとしては、アタッカーの性格を決定づける高回避or高防御敵への対策スキルがないこと。素のステータスと連撃に自己回復でとにかく攻め続けることになる。
「厄介な敵への対策スキル無し」で「自己回復プラスアルファで高耐久を実現」という意味ではアレインの運用に通じるところがある。騎馬相手にしか妨害ができないアレインに比べ、APだけとはいえ敵を選ばずにカーネイジでAPデバフを通せるのは明確な強み。ブラッドチェイスと隻眼の戦姫で自己回復とデバフができるので、生存力は下手するとアレインより高い。
あえて弱みを挙げるとすれば、リーダー適性が無いことくらいか。足も遅いうえにリーダー効果もそんなに……なので、そこだけが残念。贅沢な悩みではあるが。
編成方針
雑に強い枠ではあるが、目玉である
- 攻撃・行動速度デバフにより相性差を無理やり押し通す。
- 状態異常によるコンボを活かす。
方面で組むと鬼のように強い。
両方の要素を余すことなく活かせるのがクライブ・アデルのようなナイトだ。
- ワイバーンナイトの攻撃での一撃死を防ぐ。
- 先手を取ったワイルドラッシュで殲滅&気絶付与。
- 倒し損ねた相手には、気絶をトリガーとしたベレンガリアの各種スキルが猛威を振るう。
- それで倒しきれなくて反撃を食らっても、攻撃デバフのおかげで全然痛くならない。
と、全てが完璧に噛み合っているため、鬼のような強さを発揮する。
また、セルヴィとの二重デバフも注目に値する。模擬戦をしたところ、どうやら攻撃力0.8*0.5 = 0.4倍ではなく、攻撃力1-(0.2+0.5)=0.3倍として計算されているらしく、ほぼ完全にノーダメージでの進軍が可能になる。正直ぶっ壊れているので、人によっては封印を検討するレベルかもしれない。
ちなみにゲーム内ヘルプで触れられているトラヴィスとのパーティーはあんまり相性が良くない。状態異常付与は確かにコンボの起点になるが、回避盾であるトラヴィスにとって攻撃デバフはそんなに嬉しくない。また、ベレンガリアの強さは大火力を叩きこみ続けて敵の頭数を減らすことと純粋な攻撃デバフの相乗効果が生み出す被ダメージの少なさにこそあるので、火力として計算できないトラヴィスは噛み合わない。毒状態のダメージが発生するのが相手のアクティブ行動後なので、「行動速度を下げることによる封殺」を狙いにくいのもマイナスポイント。