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The Blood of Dawnwalkerの世界観について、実際のプレイを通して判明したことと公式情報として発表されていることをもとに解説する。
黒死病を転機に吸血鬼が支配者となった世界
本作は西暦1347年。戦争と黒死病で人間社会が弱体化したことを好機として、吸血鬼たちは伝説の存在から現実の支配者となった。
現実の歴史においても、黒死病は1347年頃からヨーロッパへ拡大したとされる。
本作は史実をベースにダークファンタジーの要素を盛り込んだ世界となっている。
史実のように識字率は低く、首都スヴァルトラウの本屋からは「読み書きできるものは少ない」という旨の話が聞ける。
ちなみに、主人公であるコーエンは馴染みの薬草師アンカにラテン語の読み書きを習っているため、文字が読める。
血を納める封建社会
ヴラキールは単に人間を虐殺するのではなく、血を税として定期的に徴収する。ラスレアでは成人全員が二週間ごとの血のミサに参加し、血を差し出さなければならない。
一方、吸血鬼の血には人間を治療する力があり、ブレンシスは黒死病から人々を救うことと引き換えに服従を迫った。
ゆえにヴラキールは、人類を救った存在であると同時に、その弱みを利用して支配者となった存在でもある。
Community Bulletin Board #9 – Coen’s Roots | Bandai Namco Europe
本作独自の吸血鬼設定
開発陣によると、既存の吸血鬼伝承をそのまま使用せず、次のような独自設定を構築している。
- 噛まれただけでは吸血鬼にならない。
- 吸血鬼が自分の牙を抜き、対象者の心臓へ埋め込むことで変身が起こる。
- 吸血鬼の牙は生涯成長し続ける。
- 年老いた吸血鬼ほど牙の数が増え、ザンティのように頭部を突き破ることもある。
- ムローニは吸血鬼化に失敗した存在。
- 動物へ牙を埋め込むと、Psoglavのような異形が生まれる。
「伝承の再現」よりも、かなり「伝承をモチーフとした独自世界の構築」に重きを置いているように見受けられる。
Rebel Wolves’ The Blood of Dawnwalker Begins a Saga Spanning Eras
The Blood of Dawnwalker Interview Talks Time, Combat, Romance | The Outerhaven
魔法
魔法は派手なビームのようなものではなく、血、熱、空気の振動のような儀式的・オカルト的な力として描かれる。
理論上は誰でも使用できるが、正確な身振りや数式・術式を守る必要があり、失敗すれば命を落とす可能性すらある。魔力を体内へ通す「門」として皮膚へルーンを刻む必要があるため、人間状態のコーエンは昼だけ魔法を使える。
夜には傷が塞がってしまい、刻まれたルーンが機能しなくなるからだ。
THE BLOOD OF DAWNWALKER – Gameplay Reveal Recap | Bandai Namco Europe
怪物と古い世界
サンゴラ谷の怪物はブレンシスの到来によって初めて現れたわけではない。森、鉱山、沼地、山岳、古代遺跡には以前から怪物が存在していた。
公式に名前が挙がっているものには、ムローニ、コボルド、ウリアシュ、Likho、Psoglav、タッツェルワーム、Ancient Undeadなどがある。特にウリアシュは人間並みの知性を持ち、社会の中で兵士や用心棒として活動する者が多い。
Community Bulletin Board #5 – Secrets of Vale Sangora | Bandai Namco Europe
Community Bulletin Board #7 – Beasts & Monstrosities, Illustrated | Bandai Namco Europe
シリーズ構想
Dawnwalker Sagaの情報をまとめた記事で触れたが、主人公コーエンが複数の時代・地域・文化を跨るシリーズが構想されており、本作はその第一作目に当たる。
上記記事でも引用したティザー映像では、21世紀の世界でコーエンが宅配サービス業者から輸血パックを受け取るという、かなりエッジの効いたシーンも確認されている。
世界観考察
ブレンシスはどのようにして支配を正当化したのか? *世界観深掘りの巻* – Kaburanai Games
The Blood of Dawnwalker世界の元ネタを知りたくなったら
公式情報では、本作の舞台背景として中欧・東欧の風景と文化を参考にしたと明言している。
なかでも、怪物や吸血鬼伝承の元ネタとしてはルーマニア・スラヴ圏の民間伝承を元ネタとしているという。
ルーマニアの民間伝承に触れた書籍としては直野敦・住谷春也編訳『ルーマニアの民話』(Amazonリンク)などがある。
吸血鬼のモチーフとしては公式により『吸血鬼ドラキュラ』、ロバート・エガース版『ノスフェラトゥ』 、『ワールド・オブ・ダークネス』、『True Blood』、『Vampire: The Masquerade』、『Interview with the Vampire』が挙げられている。
このうち、映画『ノスフェラトゥ』は日本語吹き替え版が存在している。
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「黒死病(ペスト)って、どのくらいヤバかったの?」という方には『黒死病:ペストの中世史 (INSIDE HISTORIES) 』 (Amazon)が入手しやすい書籍となっている。
出典
Community Bulletin Board #6 – Creating a World | Bandai Namco Europe
Rebel Wolves’ The Blood of Dawnwalker Begins a Saga Spanning Eras