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『リリース前語り』第三弾。

この企画では、リリース前の作品に焦点を当て、プレイ体験・設計意図・創作の根本にほんのりお邪魔する。

第三回ではMed.y.mさんの『Verdant Requiem』を取り上げる。

まぁ、肩の力を抜いてゆっくり見ていってほしい。

今回のお相手

Med.y.mさん

Med.y.m

Med.y.m (@Medymtwi) / X 

この企画では、”このゲーム気になります!”をホイホイ軽率に言える場をつくることを目論んでいる。

読者の皆さんも、自分の言葉でホイホイ語ってみて欲しい。きっと楽しいから。

というわけで、始めようか。

Verdant Requiemの概要

Verdant Requiem, リリース前語り

ジャンル:SRPG

制作者:Med.y.m

作品の公式ページHOME/Verdant Requiem | Verdant Requiem 

Steam:Verdant Requiem

映像表現に対する狂気的なまでのこだわりが詰まったファイアーエムブレムライクなSRPG。

二大勢力の帝国イフリアと教国オルディアの間で、主人公たちセントリア諸国連合は生き残りを模索していく。

『均衡を模索するSRPG』が本作のキャッチコピーとなっており、後述する通り、シナリオ面や各種システムにおいて「均衡を模索」すること自体がゲーム体験の核となっている。

2D演出にこだわり抜いたグラフィック

この作品を語る上で、2D演出への圧倒的なこだわりと作り込みは避けては通れない。

変化に富んだマップチップの利用もさることながら、日が差し、風で木の葉が散る演出など、『生きている世界の片隅で戦っている!!』という感覚を強く感じることができる。

マップだけではなく、ユニット移動の際に敵の行動予測や移動コストを直感的に把握出来たり、会話パートでキャラクターが瞬きアニメーションをしていたりと、プレイのしやすさと世界の実在感の両面で磨き上げられた演出となっている。

個人的にはUIの配置や演出テンポといった、ゲームプレイそのものに影響する部分が分かりやすく、かつ軽快で、『気合が入っているのに胃もたれしない』というバランスを実現している所にこだわりを感じた。

インタビュー(リンク)では、作者のMed.y.mさんがUI設計をする時に心がけたことなどをお話してくださっているのでチェックしてみて欲しい。

均衡の模索を核としたゲーム体験

独自の兵站要素

本作独自の要素として、塩・鉱物・食糧を管理する兵站の要素がある。

Verdant Requiem, リリース前語り

マップのクリアや特定条件の達成で、各物資の量が増減する。

塩と食糧は欠乏するとユニットが病気状態となり、全軍にデバフがかかる。

画像のように、物資を物々交換することで資源の融通ができるほか、鉱物は武器に、食糧は成長率のブーストに使うこともできる。

最適なバランスを模索しながら、ゲームを進めていくことが重要になる。

こうした物資のうち、特に塩は世界観やシナリオにダイレクトにかかわる要素となっており、

「主人公たちがシナリオ上直面すること」をゲームとしても体験でき、システム面からの世界観への没入度が高くなっている。

筆者がプレイした時は何かと塩が不足しがちになり、

「マズイ!このままだと塩不足で病気になる!!」

と、軍団管理の泥臭さをひしひしと体感できた。

均衡を模索する会話

Verdant Requiem, リリース前語り

ときどきこのような選択肢に出くわす。

返答次第で主人公が帝国イフリアと教国オルディアのどちらへと加担しているかが変わる。

それにより、出身国によるバフ・デバフがかかったりルートが分岐したりする。

上図だと上側のエリシア(帝国イフリア出身の盗賊系ユニット)と下側のセリーヌ(教国オルディア出身の僧侶系ユニット)は体験版範囲では唯一無二のクラスなうえに、シナリオ上もメインヒロイン的な立ち位置にある。

つまり、片方の国につくということは、どちらかのヒロインの側につくということでもある。

ここに関して正直に言うと、筆者はエリシアちゃん推しである。

そのため、ギャルゲーみたいな脳内回路になりつつも「いや、指導者として全軍の戦力はバランスよくしておかねばなるまいな」と自分に言い聞かせて、中立を貫いてプレイしていた。

私の心の均衡が先にこわれてしまう。いかんいかん。

構える/防御の要素が生む、攻防のメリハリ

本作独自の戦闘システムの一つに、構える/防御のコマンドがある。

「構える」を使うと攻撃面が強化される代わりに防御面が弱体化し、

「防御」を使うと防御面が強化される代わりに攻撃面が弱体化する。

この二つの状態を適宜切り替えながら、敵を引き付けたり撃破していくというのが基本戦略となる。

筆者は火力大好きマンなので「構える」を多用していたのだが、調子に乗って突っ込んで敗退、というのを何度も繰り返すことになった。

そこで適宜「防御」を使った歩兵で敵を釣りだし、「構える」状態の後衛で仕留めるようにしたところ、急に安定するようになった。

古典的なSRPGに状態切り替えの要素が加わったことで、動と静のメリハリをつけた戦略が可能になり、「耐えに耐えてから一気に攻め立てる」という美味しいプレイヤー体験を存分に味わえる。

根本的にゲームバランス・演出テンポ・ユーザーへの意識導線が非常に高いレベルでまとまっているため、特徴的なシステムを使って攻略を試行錯誤することに専念できるのも嬉しい。

“世界の中で生きている”体温を感じるキャラクター達

Verdant Requiem, リリース前語り

キャラクターたちの掛け合いの温度感・実在感についても触れたい。

全体的に落ち着いたキャラクターが多く、世界観の根本が「塩」や「鉄」といった生々しい物体なこともあり、『一個の命として、世界に根を下ろしている存在』としての印象が極めて強い。

そうした生々しさのあるキャラクター達だからこそ、上図のような軽妙なやり取りに「ちょっとした合間に軽口を叩いてるんだろうなぁ」という説得力が生まれている。

拠点において、上の動画のように一言セリフがぴょこぴょこ出てくるのも、キャラクターの軽い掘り下げとして機能していて、目にも楽しい。

リッチな没入体験と息の通ったゲーム体験を求める方に

視覚的なリッチさ・軽快さという目を引く要素を、生々しさのある世界観・システム・キャラクターが土台となって支えており、没入感の高い体験ができた。

SRPGに没入する体験をしたい方に、触れてみて欲しい。

Med.y.mさんにインタビューもさせて頂いた(リンク)ので、気になった方は是非どうぞ!

ということで、よきゲーマーライフを!!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

前回のリリース前語り『Ambitious Road』

次回のリリース前語り『Funeral Flowers Lament Helena』

Xでは、記事更新の告知や、プレイ中の感想、ゲームを作ってみている様子等を叫び散らかしています。

ブログ記事の1.3倍くらいうるさいです(当社比)

※ゲーム開発者様へ※

試験企画『リリース前語り』では、デモ版・アーリーアクセス版の実際のプレイ体験をもとに、作品が「なぜ」面白いのかまで踏み込むことを重視して、リリース前の作品の紹介記事とインタビュー記事の作成を行っております。

それにより、「この作品について、語ってもいい」という先例を作り、ファンコミュニティの種を蒔くことを目的としています。

試験企画『リリース前語り』について

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